テクニカルイラストレーション技能士のブログ

日本ビジュアルコミュニケーション協会の会員が綴る、日常の出来事です。仕事関係が多いかな???

令和元年度 3級課題図の解説(その4)

またまた、令和元年度のテクニカルイラストレーション技能検定3級課題図の解説(その4
)です。今回も出題された問題を部分的に解説します。



今回は、以下のピンクの箇所の描き方です。何か虫の頭のようで、目ん玉と触角のような部分のところを解説します。

@3級試験.2




実際の課題図からは、一部形状を変えております。

00_解説その4



今回のポイントも、球の描き方です。まず、立体図で球をどのように配置したらよいかわからないという方は、以下の図のように、円の中心に楕円を置いてみると、円の中心が理解しすくなると思います。半球であれば、赤線の楕円のところで、切断してあげればよいのです。

@00_3級試験.2




まず、目ん玉の部分ですが、これは、「その1」で紹介したのと同じ考え方です。
目ん玉の大きさは、SR7 mm(※SRは球の半径です)ですので、半径7mmの楕円を配置した状態の図です。
00_3級試験.2




立体図で、球は正円になります。球半径が7mmなので、直径14mmの正円を配置します。
等測図の時は正円を1.22倍(122%)しないと、楕円とサイズが合わないはずです。
01_3級試験.2




不要なところを削除して、目の部分が完成です。
@02_3級試験.2




続いて、触角のような箇所です。円錐状のものと球が合体したもですが、このような形状は今回の試験だけでなく、例年よく出る形状ですので、しっかり覚えておいたほうが良いです。



まず、図面にしたがい基準線を入れた状態の図です。
04_3級試験.2




ベースとなる位置から、高さ15mmのところが、球の中心となります。分かり易いように球の中心に楕円を配置しました。
05_3級試験.2




ここの球はSΦ10mm(SΦは球の直径を表します)。ですので、楕円の直径は10mmで正円の直径も10mmです。※等測図の場合は、正円を1.22倍
06_3級試験.2




最後に、円錐の部分です。下は8mmの楕円を描く。
07_3級試験.2




続いて、上の5mmの楕円を描く。
08_3級試験.2




二つの円の共通接線を引きます。
09_3級試験.2




不要な線を削除。もう一方は、描いたものをコピーするなどして完成。
10_3級試験.2




今回の問題は、全体的に難しかったですが、今回取り上げた部分に関しては、よく出題される形状ですので、これはしっかり描けるようにしておいたほうが良いです。


日本ビジュアルコミュニケーション協会では、テクニカルイラストレーション技能検定の受験の推奨をしておりますが、受験を勧めるだけでなく、「受けるからには合格してもらえるように」と感じるようになりました。



来年、テクニカルイラストレーション技能検定を受験される方にとって、お役に立てば幸いです。

令和元年度 3級課題図の解説(その3)

引き続き、令和元年度のテクニカルイラストレーション技能検定3級課題図の解説(その3
)をします。



まず初めに余談ですが、具体的なテクニカルイラストレーションの描き方に関する記事を書くと、何ページにもわたって記事を見られる方が多いようなので、需要がそれなりにあるのかなと思い、第3回目も書きました。


それでは、今回は続きで、ピンクに塗った箇所の描き方のポイントを紹介します。

20200204ブログ.3



図は、前回と同じものです。寸法の入っていない箇所は、実際に測ってください。実際の試験でも同様に寸法のない箇所は計って作図します。ただし、ただし!!あくまでも、その時の試験問題を指示をしっかり確認するようにして下さい。責任は持ちません。



00_その3
※10mmのメモリを入れておいたので、画像をコピペして、縮尺を合わせればよいかと思います。



最初は課題図にしたがい、基準線を引きます。

01_その3




これだけでも、外形は引けた状態です。ここのポイントは、R3の角処理をするところです。

02_その3


ちなみに、もし試験でR3のつけ方がどうしてもわからないというときは、いっそのことフリーハンドでも構わないので、Rをつけてしまいましょう。大よその形状が描けていて、極端に寸法がくるっていなければよいでしょう。断定はできませんが、試験では寸分の狂いもない図を求めてはいないと思います、たぶん?恐らく?知りません???

それも試験のコツ?の一つかもしれませんが、何はともあれ、正しい描き方をマスターしましょう。



R3の角処理をするので、直径6mmの円が内接すると考えることがポイントです。
08_その3





まずは、円の中心となる基準線を引きます。(寸法がわからなければ、直接課題図から読み取ってください。)
03_その3




基準線をもとに直径6mmの円を三つ配置します。
04_その3




そして、3つの円(楕円)の共通接線を引きます。
05_その3




不要な線を削除します。
06_その3




この描いた図をコピーするなどして、厚みをつけで完成です。
07_その3





以前も書きましたが、今回の課題図は難しかったと思います。ただ、今回の課題図を練習しておけば、今後はだいぶ楽に感じられるかもしれません。中央職業能力開発協会(JAVADA)で過去問として公開されたら、チェックしておくとよいと思います。

また、機会があれば、その4を書きます。

令和元年度 3級課題図の解説(その2)

先の記事に引き続き、令和元年度(2020年1月19日実施)のテクニカルイラストレーション技能検定3級課題図の解説(その2)をします。(その1)の記事はコチラ

今回、受験されて作図がわからなかった方は、これで復習してください。今後、受験される方は復習と思って見てください。


今回も部分的に解説します。とりあげる形状はコチラ。(ピンク色にした部分です)20200204ブログ




3級の試験にしては、これまた、なかなか難しい印象を受けます。くぼんだ形状のところは、いじわるとしか言えないです。

02_20200204ブログ




これをすべてブログで解説すると長くなってしまうので、以下のように、グッとシンプルにして解説します。20200204ブログ2



まずは、課題図に示されているように、黒丸の基準点から作図しようと思います。

03_20200204ブログ




このようなものを描くときは、円から描くのが基本です。以下の図は、基準となる二つの円の基準線を置いた状態です。04_20200204ブログ




この基準に合わせて、直径20と直径42の円を引きました。
05_20200204ブログ




そして、この二つの円の接線を引きます。(イラレであれば、スクリプトの共通接線を使うか、なければ大よその位置で、線を引きます)
06_20200204ブログ




不要な線を削除します。
07_20200204ブログ




この描いたものに厚みを付けます。(イラレやCADであれば、描いたものをコピーするなどして厚みをつけます)
08_20200204ブログ




最後に突起になっている円も描きます。この円の基準は先ほど描いた、直径20の円の中心と同じ位置です。
09_20200204ブログ




不要な線など削除して完成です。
10_20200204ブログ



今回、この形状が描けなかった方は、そもそも立体がイメージできなかったか、もしくはイメージはできたけど、描き方がわからなかったのではないでしょうか。描けなかった方は、円から描かず、直接外形線から位置を求めようとしたのかもしれません。




今回の解説も、描き方の考え方を紹介しました。イラレの場合ですと、楕円を「オブジェクトの移動」で、移動する方向と移動する長さを入力するなどして描いていきます。

これらの操作も詳しく知りたい方は、ジャビックのセミナ−に参加されるか、ジャビックの書籍などをご購入下さい。


また、機会があれば(その3)も書きたいと思います。

テクニカルイラスト中級講座(Adobe Illustrator編) 開催報告

2020年2月8日(土) 『テクニカルイラスト中級講座(Adobe Illustrator編)』を開催しました。

@_DSC2279

日本ビジュアルコミュニケーション協会(ジャビック)では、ここ最近は、ずっとテクニカルイラストレーションの入門の内容を中心に開催しておりましたが、久しぶりに中級程度の内容を行いました。

初めての人には、難しいと感じるところは多かったかもしれませんが、テクニカルイラストレーションの考え方を知ることができたのではないかと思います。



例えば、このような角がすべてRの形状の作図の実演など、

@_DSC2274

3DCADがあれば簡単にモデリングできる形状です。モデリングデータから作れば、正確な寸法で図示できます。しかし、知識がない方だと、正接エッジの処理に返って惑わされてしまうかもしれないですね。


その他には、相貫線の考え方。
@DSC2282



楕円分度器の使い方についてなどなど。
@_DSC2284

ちなみに、今ジャビックには35°楕円分度器の在庫がそこそこあるので、参加者に、楕円分度器のプレゼント(?)がありました。持っていても使う機器があるかは不明ですが、新品を入手するのは、相当難しくなっています。ジャビックに来れば、楕円分度器を無料でゲットできるかも????です。 


今回のセミナーは、Adobe Illustratorで描くテクニカルイラストレーションという、テーマでありましたが、基本はほとんど手描きのノウハウです。その手描きの基本に、Illustratorの機能をうまく活用したものでした。



さまざまな形状の描き方を学びましたが、実務では、寸法通りすべてしっかり描くわけではなく、簡易的に描くことがほとんどだとか。作図の内容や求められるものにもよりますが、基本を知ったうえで、簡略的に描くことなどは、実務者ならではのノウハウでしょう。



今回で、東京開催のセミナーは終了です。来週のAutoCAD を使った特許図面作成ハンズオンセミナーで、今期最後のセミナーとなります。


来季も、何卒よろしくお願い致します。


追伸
先月実施された、【テクニカルイラストレーション技能検定 3級課題図の解説(その2)】を2月11日にアップする予定です。こちらもよろしくお願いします。

問題の指示

関西支部の田中です。
今年も技能検定実技試験の運営にかかわりました。


毎年思うこと。
人によって、作図スピードは様々ですが
それはともかく


そもそも たった2行の

問題の文章

ちゃんと読んでますかーーー!!!


令和元年度 3級課題図の解説(その1)

2020年1月19日に令和元年度のテクニカルイラストレーション技能検定が実施されました。その際、実施された3級課題図の解説をしてみようと思います。形状をデフォルメして、部分的に解説します。

令和元年度の課題図は、今後、JAVADで公開されると思います。




今回の課題図は、主要な部分に球や、共通接線が多く、なかなか難しかった思います。形状をイメージするのも大変な課題だったかもしれません。少しいやらしい出題でしたね。



部分的な課題図の例
00_ブログ20200202

SRは球の半径です。球の描き方がわからなくて、手が止まってしまった方もいたかもしれません。


モデリングしたものです。完成イメージはつかめたでしょうか。01_ブログ20200202



まず、基準点の黒丸を起点にして円柱を描いてみます。
01_ブログ20200202




基準点の位置に半径21の楕円を描きます。
01_ブログ20200202



続いて、球の部分である、直径42の正円を空いたスペースに描きます。
※等測図で描いている場合は、この正円を122%しないといけません。
02_ブログ20200202



続いて、先ほど描いた楕円の中心に、正円の中心を合わせます。
03_ブログ20200202



不要な部分を削除して、球の部分の作図を完了させます。04_ブログ20200202




続いて、赤線で描いた部分も描きます。
05_ブログ20200202



不要な線を削除して完了です。今回は説明し易ように、球の部分から描きましたが、試験であれば、手前側から描いたほうが、隠れて見えなくなる線を引かなくて済みます。ただ、球の作図が慣れていないなら、球の部分から描いていったほうが分かり易かもしれません。06_ブログ20200202




また、機会があれば、他の形状も同じように紹介したいと思います。




次回のセミナーのご案内です。まだ、お申し込みいただけます。
【テクニカルイラスト中級講座(Adobe Illustrator編)】(東京開催)
■日時:2020年2月8日(土)13:00〜17:00
■会場:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟 C-512
■詳細 :http://www.javc.gr.jp/katsudou/200208.html
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