先週末のことですが、特許庁主催の「意匠制度の改正に関する説明会」に参加してきました。

実は昨年から、JAVCの常連メンバーのうち、特許事務所系の有志数人で「意匠図面研究会」という
会を立ち上げているのですが、そのほぼ全員と会場でバッタリ遭遇しました(笑)。
みんな勉強熱心!

ちなみに説明会の内容は、
 ・ハーグ協定に基づく意匠の国際登録制度について(その概要と出願時の図面作成のポイント)
 ・平成29年に予定されている意匠審査基準改訂のポイント
という二本立てです。
非常に実務的な内容ですね。

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個人的に興味深かったのは、「参考図の取扱い」に関する点です。
最近、六面図等の必要図のほかに、参考図として、出願意匠のバリエーションの意匠や
出願意匠とは別個の意匠を記載するという事例が増えているとのこと。

これはどういうことかというと、
当日壇上で説明されていた審査官の方が仰っていたように、
意匠登録後に公報が発行されると、参考図に記載された関連や別個のデザインも公知となることから、
参考図に記載されたデザインについても、後願排除効が得られることを期待した戦略ではないか、
ということです。
これがまかり通ってしまうと、1件分の出願費用で数件分の出願効果が
ある程度得られるということになってしまいますね。
なんともずる賢い…。

これに対して特許庁は、必要図に表された意匠と異なるものが記載された参考図については、
その異なる要素を意匠認定の際に考慮しない、という旨をあらたに審査基準に明確に記載することで、
対策をとる方向のようでした。
ですがそもそも参考図とは、出願する意匠の理解を助ける等々の補助的な役割の図面であって、
もとより権利を特定する資料とされるものではない位置づけです。
これを審査基準にいまさら明記することだけで、有効な対策となり得るのかどうか・・・、
はなはだ不安です。
皆さんはどうお感じになられたでしょうか。

もちろん、登録意匠公報の参考図に記載された(登録意匠とは別個の)デザインに
公知性が生まれたとしても、権利の実体はあるわけもないのですから、
当然、模倣されたらそこで打つ手なしです。
やはり、正攻法での意匠出願の安全性を、お客様には主張していきたいですね。