先月から募集していた『特許図面の作成に関するアンケート』、多肢にわたる質問だったにも関わらず、多くの方々から回答をいただくことができました!
皆さまのご理解とご協力に、厚く御礼申し上げます。
では、アンケート結果についてご報告します。

(1)勤務先とキャリア

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まずは、アンケートにご回答いただいた方の勤務先の内訳です(グラフ1-1)。
特許事務所勤務が六割程度、次いで、フリーランス、図面制作会社、その他と続きます。その他の回答には、メーカーや翻訳会社というご回答がありました。

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さらに、どのくらいの期間、特許図面作成に携わっているかについて質問しました(グラフ1-2)。
パッと見ではキャリア10〜20年未満や20年以上の層が厚く見えますが、10年単位で区切るとキャリア0〜10年の層の回答者の方が最も多くなっています。
結果として、経験の浅い方から経験豊富な方まで大きく偏ることなくアンケートにご参加いただくことができました。
JAVCのサイトやブログを見てアンケートに参加された方が多いことを考えると、新人からベテランまで様々なキャリアの方がJAVCの情報を収集しているといえます。

なお、今回のアンケートでは、キャリアによってどのように行動や考え方が変わるのかということを探るために、便宜的に、キャリアが「一年未満」と「一年以上三年未満」と回答された方を『新人』、「三年以上五年未満」と「五年以上十年未満」と回答された方を『若手』、「十年以上二十年未満」と回答された方を『中堅』、「二十年以上」と回答された方を『ベテラン』と区分して、統計をとっていこうと思います。
※新人や若手などという言葉はそれとなく年齢を匂わせる言葉ですが、年齢とは関係なく(今回のアンケートでは回答者の年齢は収集していません)あくまでキャリア年数をイメージさせるために便宜的に使っている言葉であることをご了承ください。

(2)作図ソフト

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メインの作図ソフトは、グラフ2-1に示すように、イラストレーター(アドビシステムズ)が他を圧倒して堂々の一位でした。
すべてのキャリア層で過半数を超えていて、特に『新人』層では使用率100%であり、特許図面業界を席巻しているといっても過言ではありません。
次いで二位が、オートCAD(オートデスク)。
さらに、その他の少数意見として、ビジオ(マイクロソフト)、ベクターワークス(ベクターワークス)、BVファイル(ビッグバン)などが挙がりました。

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メイン以外の作図ソフトについてもお尋ねしました(グラフ2-2)。
ここでは、オートCADが最も多く、次いでビジオ、イラストレーターという順位です。
このほか、少数意見として、花子(ジャストシステム)のほか、ドラフトサイト(ダッソーシステムズ)、オープンオフィスが挙がりました。
個人的にとても面白かったのは、ビジオの人気が意外と根強い、という点です(^^)。
大人気というわけでもなく、とても地味ですが、それでもずーっと一定の人気を保っているビジオ。なんだか映画の名脇役みたいな存在ですね^^

(3)3D CAD
次に、3D CADの使用状況についても質問してみました(グラフ3-1)。
結果は、なんと真っ二つ。全体だと、使用していない派が、使用している派をほんの少し上回っています。

3-1

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さらに詳しく内訳を見てみましょう(グラフ3-2)。
最も多かった回答は、「使用したことはなく、今後も使用する予定はない(39%)」でした。
わたしもクライアントから3Dデータが送られてくるようになってやっと3D CADを使う必要性を感じたことを考えると、まだまだ必要はないと感じる環境が多いのでしょう。
ただ「使用したことはないが、今後使用の予定がある」という回答と「使用している」という回答を合わせれば、過半数を超える61%になり、今後、特許図面作成者の間でさらに3D CADが普及していく予感もあります。
今後、どのように環境が変わっていくかが鍵となりそうです。

キャリア別にも見てみましょう(グラフ3-3)。

3-3


キャリア別に比較してみると、『中堅』層に突出して3D CADの使用者が多いことが分かります。
他の層では3D CADの使用率は20〜50%程度であるのに対し、『中堅』層では使用率が80%を超えており、かつ、高頻度で3D CADを使っているのはこの『中堅』層にしかおらず、さらに、『中堅』層の3D CAD使用者の半数以上が「頻繁に使用している」と回答しています。
どうしてこのような差が付くのか、はっきりとしたことは分かりませんが、『中堅』層は、仕事に役立つものを積極的に取り入れる傾向があるようです。
下のグラフ3-4は、「テクニカルイラストレーションの技法など、仕事に役立つものは積極的に取り入れる」という設問に対し、普段の行動や考えにどれほど当てはまるかをご回答いただいたグラフですが、「当てはまる」という回答が『中堅』層では群を抜いて高いことが分かります。

3-4


さてさて、先が長いので、今回のご報告はここまでとします。
次回は、使用している3D CADソフト名や、現物からどのように作図をするかについてなどをご報告させていただきます!

なお、今回のアンケートに関して、ご感想やご意見などがありましたら、お気軽にコメント欄にお寄せください。
ではまた次回!