テクニカルイラストレーション技能士のブログ

日本ビジュアルコミュニケーション協会の会員が綴る、日常の出来事です。仕事関係が多いかな???

テクニカルイラストレーション

JAVCセミナー(2024年2月17日)でのご質問への回答(その2)

2024年2月17日にJAVCオンラインセミナーを担当しました田中です。

セミナー内で質問を2件いただきました。

うち1件については、前回の記事に書きました。

もう1件の質問についてのブログを書きました。

よろしければご覧ください。(動画も有り)

Autodesk Fusion で作る立体分解図


楕円分度器。

JAVC事務局に楕円分度器32枚の在庫があります。

1000円程度で販売する事も考えていますが、多分ほとんどの人が楕円分度器の使い方を知らない...。

知らないんじゃ、買わないですよね...。


221031-j01



それじゃあという事で、楕円分度器の使い方をまとめた資料を作ろうかと...まあ、さすがにすぐには出来ませんが...。


アイソメ図を描いていて、この角度の面(非等測面)に空いた穴を描くのにどの方向(短軸方向)に何度楕円を描けば良いか...というのを簡単に教えてくれる道具です。


でも...手書きの道具だからパソコンでどうやって使うの?


ふふふ...ブラウン管の時代だとどうかと思いますが、今の時代モニター画面は液晶でフラット。

楕円分度器をモニターに当てて測れば良いんです!

そう、面倒なアイソメ理論は知らなくても、簡単解決です。


しかし、それでも欲しいと思う人はいるんでしょうか?

よろしければコメントでも...。


では。

テクニカルイラストの基本、「楕円」について

このブログで、テクニカルイラストレーションの描き方の説明する記事を書いています。その中で、『35度楕円』という言葉が度々出てきますが、初めての方には、35度楕円の意味が分からず、そこでストップしてしまう方もいらっしゃるかと思います。そこで、このブログを読んで描ける程度の必要最低限の情報を記事にしておきます。


詳しく学びたい方は、テクニカルイラストレーションの本を買うか、日本ビジュアルコミュニケーション協会のセミナーにご参加ください。



35度楕円とは、正確に言うと『35°16′(35度16分)』の楕円のことを言います。



楕円の三軸の呼び方について

00_35度楕円



三軸と面について

05_35度楕円




等測投影図と等測図の35度楕円について

01_35度楕円





35度楕円の他にも、15度楕円や50度楕円などもあります。それらの楕円の作り方も、書いておきます。以下は、45度楕円の例です。


まず、正円を用意します。そして以下のように45度の線を引きます。
02_35度楕円



45度の線と円が交わる箇所に、水平線を引きます。
03_35度楕円




先ほど引いた水平線を狙って、円の縦方向をつぶします。そうすると、45度楕円の完成です。他の角度も同様の考え方です。
04_35度楕円




今後の記事に、こちらのリンクを張って見れるようにしようと思っています。また、必要に応じて、記事を更新しようかと考えています。

軸が傾いた時の描き方、楕円分度器を使うよ。

今回は、非等測軸上にある場合の作図の紹介です。楕円分度器の使い方の紹介でもあります。中級程度の内容になりますので、初心者の方は、「こんなやり方があるのかぁ」くらいに思っていいただければよいかと思います。





左のピンクのオブジェクトのように垂直の軸(Z軸)が左に傾いた状態の立体図の描き方をやります。

00_blogbundoki



平面的な図を45°回転してアイソメの比率で潰すやり方もありますが、こればかりやっていると応用が利きにくくなる恐れがあるので、今回はやりません。



寸法などはコチラ。

01_blogbundoki




縦の軸(Z軸)に対して15°左に傾いています。

02_blogbundoki




まず、基準となるアイソメのZ軸、X軸、Y軸を取ります。

03_blogbundoki




楕円分度器の短軸(潰れている側)をY軸に合わせます。

01_blog_20200320




15°の位置を取ります。Z軸から15°の位置に赤線を引きました。楕円になっている分度器ですが、角度の取り方は、普通の分度器と変わりません。

02_blog_20200320




15°傾いた基準線に対して90°の線も赤で引きました。

04_bundoki




通常の分度器と異なり、楕円分度器から『縮み率と楕円度』を読み取ります。この場合、『縮み率は0.707、楕円度は45°となります』

03_blog_20200320




続いて、外形線を引いていきます。まず、半径10mmの円(35°の楕円)を描きます。

05_blog_20200320




先ほど描いた円(35°の楕円)の中心から45mmのところの線を引きます。この時、実際の45mmではなく、45mm × 0.707(縮み率)の長さになります。

06_blog_20200320






上記のやり方でもいいですが、先ほど描いた円(35°の楕円)の中心から直径90mmの円(35°の楕円)を引いて位置を取るやり方もあります。赤い線との交点は45mmになります。

07_blog_20200320




残りの外形線を引きます。

08_blog_20200320




後は、仕上げをします。ちなみに厚みの20mmは、等測軸上にあるので、縮み率は0.816です。

09_blog_20200320




楕円分度器の説明は、長くなってしまうのでブログではきついな。こんなのでわかるかな?
また、何かテクニカルイラストレーションのブログ書きます。


新年度セミナーと4月のセミナーの正式発表は、もう少々お待ちください。



楕円分度器の使い方

楕円分度器の基本的な使い方を簡単に紹介しようと思います。


@CCF_000035



コチラが、楕円分度器。ちなみに、昨年の50周年記念パーティーを行った際、タニー商会の方が、在庫の楕円分度器や楕円テンプレートなどを沢山譲ってくれました。



それでは、前回紹介した技能検定の模擬課題図を例に説明します。


左の図に対して、右の図のように15度回転した状態の立体図を作成する場合の例です。
00_分度器



まずは、傾けていない、Z軸上にある図。
01_分度器



この例の場合、Y軸上に楕円分度器の短軸を合わせます。
08a5a101-s



そして、楕円分度器上の15°の位置を取ります。実際の15°ではありません。
02_分度器




次に、楕円分度器から縮み率、楕円度を読み取らなくてはいけません。
07_分度器





スイマセン、ブログで紹介するとなると、めちゃくちゃ長くなりそうなので、途中ですが一旦保留します。(ひどいブログだな〜〜〜〜)



要するに楕円分度器とは、アイソメトリックであれば、全円分度器を35°楕円と同じ比率で潰したものになります。
05_分度器


これだけでは、角度しか読み取れませんので、縮み率、楕円度の情報が必要になります。
06_分度器




結局、最後は宣伝をします。


詳しく知りたい方は、実践テクニカルイラストレーション 第2版をご覧ください。

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次の土曜日のセミナーでは、こちらの著者の一人が、この本について紹介されます。
ご興味があるかたは是非、ご参加ください。


【書籍『実践テクニカルイラストレーション』解説セミナー 】(東京開催)
■日時:2020年1月11日(土)13:00〜17:00
■会場:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟 C-505
■詳細 :こちら





また、特別、新年会というわけではありませんが、セミナーの後は、新宿に移動して懇親会も行いますので、興味のある方は、予定しておいてください。

テクニカルイラスト技能検定1級をIllustratorで描いてみた。

以前のブログで、テクニカルイラストレーション技能検定1級課題図を3DCADでモデリングしたものを紹介しましたが、今度は同じ課題図をAdobe Illustratorで作成してみました。

前回の記事はコチラ
デザインスパークで技能検定1級の課題をモデリングしてみた。



これがIllustratorで描いたものです。

00_1級課題図



もちろん3Dデータから書き出したデータは使わず、ゼロから描いています。
以下は作成途中の図。
01_1級課題図



今回、初めて1級課題図を描いてみたのですが、初めてということもあって、特に時間は計らずに描きました。恐らく、制限時間の倍以上はかかっていると思います。


1級は確かに大変でした。私なりに1級が大変だな〜と思った点は、まず、課題図を読むことだと思います。少ない図に寸法がぎっしりと入っていて、これを理解するのが大変。さらに、1級は断面図にしなくてはいけないので、仕上がりイメージをつかむのが非常に難しい。

私は、最初に3Dモデリングをしていたので、モデリング中に内容も分かってきましたし、完成した3Dを見れば、大変分かり易いです。モデリングは練習のために作ったものなので、本番ではそうはいきません。


完成形が最初からわかっていれば、工程の半分以上できていると言っても過言ではないと思います。やはり、最初の読図が一番大変なんではないかと感じました。


また、3Dとは違い、前後関係によって見えてこない線もあります。描く順序もしっかり考えないと、せっかく描いても削除ということもよくあります。こういったところも技術や経験と言えるのかもしれません。


あれこれ書きましたが、手書きに比べれば、イラレや2DCADは遥かに楽です。文句は言えません。

前年度の過去問はコチラのリンクから見れます。
技能検定試験問題公開サイト(平成30年度)

Illustratorで角がすべてRの立方体を描く

Illustratorで、角がすべてRになった立方体を描いてみます。


左が、角処理のしていない立方体で、右が3DCADでRを付けたイメージです。

R面取り




50mmの立方体でR10となっています。
01_R面取り


まずは、片面のみの確認です。まずはX面。直径20mmの35°の楕円が下記のように接します。

02_R面取り



角処理をするとこんな感じ。二次元でわざわざ正接エッジを入れることもないのですが、参考までに入れてみました。
03_R面取り





Z面も同様の考えです。

04_R面取り



続いて。三面にRが付くと、ちょっと勝手が異なります。
まず、先ほどと同様に、X面、Z面に楕円をあてる。

05_R面取り




そして赤線のように線を入れる。
06_R面取り



そして角は、直径20mmの正円で角を処理します。
07_R面取り


以下のような考え方になります。
08_R面取り





もとの立方体を重ねてみます。一見、一回り小さくなったように見えますが、外形線の位置が変わっただけで、面の位置は変わっていません。
09_R面取り




詳しく知りたい方は、実践テクニカルイラストレーション 第2版をご覧ください。その他の要素も、沢山書かれています。

961




また、来年の初めのセミナーでは、こちらの著者の一人が、この本について紹介されます。
ご興味があるかたは是非、ご参加ください。


【書籍『実践テクニカルイラストレーション』解説セミナー 】(東京開催)
■日時:2020年1月11日(土)13:00〜17:00
■会場:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟 C-505
■詳細 :こちら


ボルトを描いてみました。ただそれだけです。

特にブログのネタがなかったので、ボルトを描いたので、それを載せます。

ジャビックの事務局長が作った、機械要素の描き方の通り描いただけです。詳しく知りたい方は、上記のリンクで確認してください。

00_ボルト描き方
01_ボルト描き方
02_ボルト描き方
03_ボルト描き方
04_ボルト描き方
05_ボルト描き方
06_ボルト描き方
07_ボルト描き方
08_ボルト描き方
09_ボルト描き方
10_ボルト描き方



こちらもジャビックのメンバーが関わっている、書籍 実践 テクニカルイラストレーション―デジタル表現技術にも、詳しくボルトの描き方が書かれています。

11_ボルト描き方.gif
こちらは手書きを基本としていて、先に紹介したページの方はIllustratorでの実用的な描き方と言えると思います。

テクニカルイラストレーション技能検定の2級と1級には、ボルトも出題されるので、描けるようにしておかなければなりません。

レゴの組み立て説明書がダウンロードできる

テクニカルイラストレーション技能検定3級の模擬問題の題材探しと思ってネットを見ていたら、レゴの組み立て説明書のページに行きついた。

https://www.lego.com/ja-jp/service/buildinginstructions
新旧の商品の組み立て説明書がダウンロードできます。

4101133-17


もちろん、ユーザーのための組み立て説明書ですけど、テクニカルイラストレーションとして、ついつい惹かれるものがある。


初期の物はさすがに、画像データしかないようだ。恐らく当時は手描きでしょう。4115443-1



4168270-1





こちらは、Illustratorで作成しているのでしょうね。
カラーの使い方、透明部分の表現が参考になる。

アップ


アップ02
Illustratorで読み込むとベクターデータになっている。

恐らく、レゴもCADで設計してIllustratorで描いているのかななんて思う。デンマークのテクニカルイラストレーターが描いているのかな。


比較的新しいものは、確実にに3Dデータになっている。4261683-12



4101140-7
取扱説明書は、モノクロ線画が多い中で、レゴの独特の色遣いは「かわいいなぁ〜」なんて思える。根底には遊び心があるんだろうか。



レゴブロックは、テクニカルイラストを描くときの題材としては良いんですよ。はるか昔に、ジャビッの特許図面勉強会で、100均で買った、レゴブロックのまがい物を題材に立体図を描いてもらったことがあった。ブロック01

その時のブログ。
http://javc.doorblog.jp/archives/1817219.html

また、何かの機会にこのブロックを題材にセミナーや勉強会で使ってもいいかなと思う。

インスタから転用、、、

ブログのネタが全然浮かばないかったので、インスタグラムからテクニカルイラストやビジュアル的に面白いものを、ただ、ただ、リンクに貼りました。動画は三角をクリックすると再生されます。複数のページのものは、矢印をクリックすると見れます。


面白い表現もあり、なかなか参考になります。


飛行機のパース動画、どーやって描いてるんだ??













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Working on my next WW2 digital series illustration. This scene has been done to pieces so I decided to create my own unique angle and construct the Avro Lancaster view using my @Procreate 2D blueprint mapping technique. . I think I might mirror the whole scene and have it flying right to left...! . . . Stage 1 - WORK IN PROGRESS . . . #procreate #digitalart #digitalillustration #technicalsketching #construction #sketch #idsketching #projection #perspective #layout #artwork #digitalpaint #avgeek #avporn #warthunder #lancaster #dambusters #drawing #ipadpro #technicalillustration #pilot #yesteryear #keememflying #progressshot #artist #aviationartist #avrolancaster #bouncingbomb

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Using the same B-17 2D blueprints from a few posts ago to create another custom view in @procreate app for iPad. Using custom shape brush for squares, using layers and working with layer opacity to get to my end result. . Might make this one olive drab and yellow! . . WORK IN PROGRESS! . . . #B17 #handdrawn #geometricconstruction #idsketching #art #aviationart #constructedview #blueprints #sketch #artwork #avgeek #avporn #aviationsketching #illustration #technicalillustration #chosenview #owncreation #pilotlife #lineart #groundwork #blackandwhite #procreate #procreateart #perspective #technicalillustrations #b17flyingfortress #flyingfortress #digitalart #digitalpaint

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squaring the circle By @troika_london⁣ ⁣. #artselectors

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1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9 or 10? Your fave? By @huskmitnavn1 . @artselects

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Transformation of architectural structures 🏗 📷: @paperboyo #wonderfulworldpic

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